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2013年9月10日

クレカで家賃支払いのイマとコレカラ

 

「クレジットカードで家賃が支払えれば…」と思う店子さんは一杯いるし、そのソリューションもあるという話しを以前のエントリーで書きました。店子さんにとっては毎月の振込の手間から解放され、ほっといてもポイントが貯まる夢の仕組みに思えます。家賃のカード払い自体は2000年初頭から行われているのに、今日に至るまでなぜあまり普及しないのか、これからの支払いはどうなって行くのか?について書いてみたいと思います。

どの方法が一番、効率的なのか?


一般的に、家賃は銀行振込がほぼ全てではないかと思います。クレジットカード払い、直接持参、集金、変わったところではコンビニ決済など、新旧で色々な集金/入金方法があります。それぞれに長所短所がありますが、表にまとめてみました。


クレジットカードが普及しない理由


入居者にとってみると、クレジットカードで支払った方が、銀行振込よりも得になる可能性が高いことが分かると思います。年会費無料や、一度でもカードを利用すれば翌年の入会金免除、貯まったポイントによる年会費補填などがあるので、賢く使えばポイントを大量に貯めることが可能です。銀行振込も手続きをすれば自動振込にできますが、当然ながらポイントは貯まりません。両者の本質自体に大差がないので消費者からすれば「じゃあカードを使いたい!」となりますよね。でもカード払いは一般的ではない。

その理由は大家側にあります。

大家からすると、クレジットカード払いを導入するデメリットの方が大きいのです。理由は、この3つです。

  1. カード会社に代行手数料を支払わなければならない。
  2. イレギュラーな請求に対応できない。
  3. 小規模の賃貸物件に対応できる業者がほぼない。

まず代行手数料は大家持ちです。賃貸オーナーとカード会社の契約は事業主毎に異なりますが、調べたところ手数料は1%〜3%というのが一般的なようです。ここにトランザクション、振込手数料などが加算されます。一般的な小規模大家さんで、管理を外部委託していた場合、これも一般的には5%程度の手数料を管理会社へ支払います。とするとカード払いを許容した場合、合計で8%程度が手数料として必要となってしまいます。対して銀行振込であれば「振込手数料は入居者負担」が一般化しているため、余計な出費をしなくて済みます。

また多くのカード会社では、光熱費など毎月変わるものや、更新料などイレギュラーなものに対応することができません。

クレジットカード払いが可能なことをうたっている賃貸業者は大手であることがほとんどです。小規模な大家、自主管理しているような大家を相手にしている会社はほとんどありません。新たに専用のカードを発行して、代行手数料を無料にする会社もありますが、個人事業主は相手にしていないようです。大家の立場からすると「余計な出費が増えるし、面倒くさいし、銀行振込のままでいいや。」と思ってしまうのです。

カード決済の新しい波


ITの世界では、決済に関する新しいテクノロジーが台頭しつつあります。ほとんどがECサイトやコマースを対象としたソリューションなので、現状は大家稼業を営む方に必要な技術ではありませんが、この辺りから支払いの革命が起こるような気がしています。
まずは、現在の決済ソリューションをいくつか紹介します。



自分のiPhoneやiPadがキャッシャーになります。無料のカードリーダーでカード決済が可能に。決済手数料は、3.25%。



日本初のカード決済ソリューション。決済手数料3.24%。



シンガポール発。SquareやCoineyと違うのは、カードリーダーによる決済ではなくWebやアプリ経由での決済という点。但しこの会社がすごいのが、決済手数料が無料ということ。
この他にもPaypalや楽天決済などがありますが、詳しくは一覧表を作られている方の記事をご参照ください。(Coineyは、料金改定したみたいですね。)
キャズムを超えろ!

帯に短し襷に長し


カードリーダー方式:
もし古式ゆかしい現金回収方式をとっている大家さんであれば、カードリーダー形式は強い武器になり得ます。問題は手数料です。毎回これで支払うにはコスパが悪すぎます。
残念なことに、どこも自動振込に現状で対応していないので毎月、入居者さんにカードを持ってきてもらって作業をしなければなりません。

Web決済方式:
手数料が無料なのが最大の魅力ですが、このソリューションを導入するための土台を作らなければなりません。ホームページだったり、アプリだったり…。そしてこちらも自動振込に対応していません。

そして案外、本命だと思っているのが…



日本で使っている人はGoogle Playの支払いや、海外ショッピングで使っている人にほぼ限定されるのではないかというこの知名度の低いサービス、最近の改正でGmailから送金ができるようになりました。そして特筆すべきは、自動振込に対応していること。
イレギュラーな支払いはGmailで行い、毎月の家賃はGoogle Walletの自動振込を設定しておく。おぉ、理想的!
問題は、利用手数料。利用額の5%または固定額+1.9%いずれか高い方が適用になります。群を抜く高さは導入を躊躇するに十分なのですよ…。が、「こんなものが無料なの??」と驚きを連発するGoogleのことなので、この辺も利用者の増加や本気具合によって、驚きの料金体系を出してくる可能性があるのではないかとにらんでます。
そうしたら乗り換えるのにな。
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